国際バラとガーデニングショウ2014 訪問記

国際バラとガーデニングショウ2014 訪問記

毎年西武ドーム(埼玉県・所沢市)で行われている「国際バラとガーデニングショウ」。私もほぼ毎年訪れている大好きなイベントです。1999年に第1回が開催されて以来、毎年この時期に行われていますが、今年は第16回。毎年イギリスかフランス関連でメインテーマが設定され、会場にはテーマガーデンが大きく展開されます。それとともに、日本各地のガーデナーによる出品作品のガーデン・コンテストも行われています。会場に飾られるバラは約100万本というバラと庭の祭典です。

今年のメインテーマは、『La Vie en Roseラ ヴィ アン ローズ ~ バラ色の人生 ~』。メインガーデンは「プロヴァンスの庭」です。国内外のバラやガーデニングのスペシャリストたちが、“バラ色の人生”にぴったりなライフスタイルや、バラのある生活を花で表現しています。


1399965047-995430_2

メインガーデンの「プロヴァンスの庭」

会場には、日本女性に人気の南仏プロヴァンスをテーマに、入口と出口付近に大きなメインガーデンを展開。フランスで今最も注目されているフラワーショップ「ローズバッド」のヴァンソン・レサール氏のショップ&ガーデンと、ローラン・ボーニッシュ氏、深野俊幸氏、ユ・メ・ミファクトリーなど、稀代のフラワーアーティストやガーデンデザイナーが集まり、メインエリアを華やかに盛り上げていました。


1399965047-995430_3

「グレース・ケリーの庭」

特別企画のテーマガーデンは、モナコ公国公妃グレース・ケリーに捧げる華やかな庭「グレース・ケリーの庭」と、今年4月からNHK総合テレビで放送中の朝ドラ『花子とアン』にちなみ、「赤毛のアンTMの庭」を展開。「グレース・ケリーの庭」のデザインを担当されたのは、イギリス好きの方の間ではおなじみの人気ガーデンデザイナー、吉谷桂子さんです。


1399965047-995430_4

「赤毛のアン™の庭」

テーマガーデンには、「不思議の国のアリスの庭」も登場するなど、フランス色一色という感じはなかったですが、「ベルサイユのバラ」なども紹介されていましたので、「今年はやっぱりフランスなのね」とは感じました。モナコ政府観光局やカナダ観光局のブースもあり、バラや庭の旅へと誘うコーナーもありました。


1399965047-995430_5

「不思議の国のアリス」の庭

とはいえ、100万本のバラが一堂に集まるイベントですので、イギリスのバラもたくさん見ることができます。そのひとつが「イングリッシュ・ローズの父」と呼ばれるデビッド・オースティンのバラ。今年は新品種が出ていて、見ているうちにかなり欲しくなりました。

個人的には「赤毛のアン」の庭を特に楽しみにしていたので、まず「赤毛のアン」に直行。さらに「グレース・ケリーの庭」「不思議の国のアリスの庭」と進み、和バラのコーナーやバラの盆栽をチェック。最後に「メインガーデン」としたのは、とにかく大混雑だったためです。


1399965047-995430_6

デビッド・オースティンのコーナーに湖水地方の湖の名を冠したバラを発見!

そして、見逃せない場所のひとつにコンテストがあります。「ガーデン部門」「バラ切り花部門」「ハンギングバスケット部門」「バラ鉢植え部門」の4つに分かれていますが、私の場合はまず「ガーデン部門」を見るようにしています。全部見るには休憩を何回か入れないと途中で息切れします(笑)。ショウ・ガーデンを見た後は、会場内の出店ブース「ガーデニング・マーケット」コーナーをチェック。バラの苗やガーデニング・グッズ、バラ関連商品を購入している人でこちらも行列状態でした。

初期の頃に比べると飛躍的に日本のガーデン・テクニックがレベルアップしたことを感じますし、訪れる人たちもかなりのガーデン好き、バラ好きが多く集まっていることを感じます。満員状態の中でもみんな笑顔で、ぎすぎすしていなくて、写真を撮るのも自然に譲りあっている姿が印象的です。

どこから見ても満足できますが、最初にどこから見るかをきちんと決めてからスタートするのがこのイベントをより楽しめるコツかもしれません。最近、「チェルシー・フラワーショー」や「ハンプトン・フラワーショー」など、イギリスのフラワーショーとすっかりご無沙汰となってしまった私ですが、この「国際バラとガーデニングショウ」が始まってから、かなり満足できるようになりました。イギリス好きな人には特に見ていただきたい素敵なイベントです。


文&写真: 木谷朋子

RSVP’s Recommend

RSVP書籍の購入はこちら

To top ↑