紅茶をすくうためのスプーン「キャディスプーン」は現在も人気のティーアイテム。アンティーク品も1700年代後半のお品はよく市場に登場しますので、息が長い商品と言えるでしょう。
お茶がまだ高価だった時代、お茶とともに荷揚げされる南の島の貝殻なども女性に大人気で、異国情緒溢れるお茶会では貝殻でお茶をすくう・・・なんてパフォーマンスも行われたそうです。そのため、初期の頃からキャディスプーンは貝殻型のものが多いんですよ。
葡萄の葉の形、馬の蹄鉄の形、白蝶貝で持ち手が作られているもの、その種類は実に多く、日本でも「キャディスプーン百選」なんて本が出版されたこともあるくらい!英国のヴィクトリア&アルバートミュージアムのシルバーコーナーには、引き出しの中にズラリとキャディスプーンが保管されています。きっとその美しさと技巧の細かさに多くの方が幸せのため息をつかれることでしょう。
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