英国陶工の父と称されるジョサイア・ウェッジウッドが1775年、発表したオリジナルのストーンウェア「ジャスパー」は、それまでにない美しさを持つ焼き物として大人気になりました。特に、代表的なペールブルーは「ウェッジウッド ブルー」の名で今に伝わっています。
しかしその試作過程は壮絶で、数千回もの実験を繰り返したと言います。ウェッジウッド社の本社に創業250周年を記念してオープンしたミュージアムの中には、ジャスパーウェアの試作品がズラリと並んでいます。ジャスパーにはペールブルーをはじめとしたさまざまな色がありますが、当時の王妃様の名前をつけたクリーム色(黄色に近い色)は「シャーロット色」と呼ばれ人気だったそうですよ。また「黒色」はティータイムに人気だったとか。貴婦人の白い手が黒いカップを持つことでより白く見える・・・、そんなところから注目されたようです。
新古典主義の建築が大流行していた18世紀後半、ギリシャ、ローマの雰囲気を持つジャスパーウェアは室内装飾としても人気を博します。カントリーハウス巡りをする際に、室内装飾としてのウェッジウッド探しをしてみるのもお勧めですよ。
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