ヴィクトリア朝時代の英国では、植民地の開拓による茶栽培地の拡大、中産階級者の台頭、東インド会社の解散による茶の価格の自由競争の始まりなど、さまざまな要因により、紅茶の値段が急激に低下します。そして紅茶は国民全体の「日常飲料」としての地位を確立するのです。
「紅茶を楽しむ英国人のライフスタイル」は新聞や雑誌、本などに日々紹介をされました。
「1」はスケートリンク、「2」はブライトンの海水浴場、「3」は船の上、「4」はナロウボートの中でのティータイムです。どれも1800年代後半のアンティーク・プリントです。
紅茶文化を学ぶ者にとって、当時の人々の紅茶生活を垣間見られるアンティーク・プリントは、貴重な資料ですし、モチーフによってはインテリアとして楽しむこともできます。
このように、150年前の新聞、雑誌の切り抜きが現在も「アンティーク・プリント」として、市場で売買されている英国。有名なアンティークマーケットを始め、大きな都市には必ずと言っていいほど、「紙専門」のアンティーク屋さんがあります。「紙」もののみを扱うフェアが開催されることもあるんですよ。
日本ではなかなか手に入れることの難しいアンティーク・プリント。
英国を旅される際は、滞在される街の「アンティーク・プリント」屋さんを訪ねてみて下さい。王室関連、建物、お菓子、飲み物、家具、陶磁器、時計、動物、花、地図・・・テーマを決めてアンティーク・プリント探しを楽しんでみましょう。帰国後は、旅の思い出もかねて、素敵な額に入れて飾ってみて下さい。
Photo&Text:
ChaTea紅茶教室