Emerald Isleエメラルドアイル(Cl 2008年 英・ディクソン作出 返り咲き性)
今年もバラ真っ盛りの季節となりました。手塩にかけて育ててきたバラたちが、今を謳歌するように咲き誇る姿は、本当に嬉しいものですね。しかし、時が来れば、咲いた花は散る時が必ずやってきます。それは仕方のないことと思っても、やはり出来れば、長く美しいまま咲いていて欲しいと願うもの・・・・・・。そんな欲求を少し叶えてくれるバラを今回はご紹介したいと思います。
「エメラルドアイル」、この名は、このバラを作出した英のディクソン社がある北アイルランドの島に由来します。エメラルド色の緑の島という意味の「エメラルドアイル」は、アイルランドの愛称であり、このバラの外側の花色がグリーンを帯びることからも、この「エメラルドアイル」という名がぴったりです。
咲き始めは、茶色がかったダルベージュ色ですが、時間の経過とともに、淡いアプリコットやピンク色に変化していきます。花弁はしっかりとしていて、上を向いたお花が約1週間ほど色を変化させながら花を咲かせます。(雨天以外の日は、水やりをお忘れなく)初めてこのバラが庭で咲いた時には、波状弁の花びらをゆっくり広げながら色を変化させ、その間の花期の長さにたいへん驚きました。
この花期の長さを利用して、アレンジメントやコサージュ等に、このバラを利用してみてはいかがでしょうか。もちろん、ガーデンで長く楽しんでもいいと思いますが、特徴的な花色は魅力的なアレンジに利用価値が大きいと思います。直立的な枝を伸ばしてつるバラとして育てても良し、剪定で背丈を抑えてシュラブ仕立てにしても良いでしょう。背丈を抑えた方が、花つきは良いようです。
文&写真: 元木はるみ(日本ローズライフコーディネーター協会代表、https://www001.upp.so-net.ne.jp/jrlc/)