Ballerinaバレリーナ
HMsk(ハイブリッド・ムスク)1937年 Bentall作出
「バレリーナ」の名の通り、ひらひらとたくさんの小さな可愛らしいプリマドンナたちが、一房の中でまるで踊っているかのように見えてきます。小輪の一重の花は、花弁の縁がピンク色で、なんとも可憐という言葉がぴったりです。
ベントール氏は、よくご夫妻でバラを作出していらっしゃったようですが、この「バレリーナ」のようなハイブリッド・ムスクの系統のバラを多く作出しています。ロサ・モスカータの血を引くハイブリッド・ムスクのほとんどのバラは、微香ですが、ロサ・モスカータ特有の少し鼻につんとくる麝香の香りがあります。また、多花性で四季咲き性、丈夫で育てやすいバラが多く、日本の気候風土にもよく合っているかと思います。
「バレリーナ」の樹形を活かして、2~3メートル幅のフェンス等に誘引したり、こんもりと剪定で樹形を整えても良いでしょう。房咲きの花が株を覆う様に咲いてくれる光景は、とても嬉しいものです。
そして、「バレリーナ」のような一重のバラは、押し花にもしやすく、カードやラベル作りにも大活躍です。
梅雨の合間の陽射しの中の「バレリーナ」。
文&写真: 元木はるみ(日本ローズライフコーディネーター協会代表、https://www001.upp.so-net.ne.jp/jrlc/)